ベ ト ナ ム の 暮 ら し に 根 付 い た 器

ベトナム南部・ビンズオン地方（旧ソンベ省）発祥の「ソンべ焼」
ぽってりとした素朴な質感とクリーム色の釉薬・手描きの絵付けが特徴で、長い間、家庭や食堂の食器として親しまれてきました。その背景には、ベトナムの独自の陶磁文化とともに、中国やフランスの影響を受けた歴史があります。

中国から伝わった染付の技法や、民間陶器の流れを汲みつつ、フランス植民地時代には、西洋のテーブルウェアのスタイルが融合。こうして、東洋と西洋の美意識が交わるなかで、ソンべ焼独自のデザインが生まれました。

こちらはヴィンテージではなく、現在もベトナムで作られている器です。
釉薬の揺らぎや質感のムラもすべてが魅力であり、作り手の手の跡や土地の空気がそのまま映し出されています。

長年使い込んでいくうちに、釉薬のかすれや細かな貫入（ヒビ模様）が生まれ、独特の風合いを醸し出します。

ソ ン べ 焼 に 見 ら れ る 特 徴

”ぽってりとした厚みのある素朴な質感”
ソンべ焼は、土の風合いを活かした厚みのある器が特徴です。
手作業で成形されるため、均一ではなく、ひとつひとつ微妙に異なる形やゆがみが見られます。この素朴な温かみが、長年にわたって多くの人々に愛されてきました。

”手描きによるのびやかな絵付け”
ソンべ焼の魅力のひとつが、職人による自由な筆使いの手描き模様です。
花や鳥、幾何学模様などがシンプルな筆致や印判で描かれ、素朴ながらも味わいのあるデザインになっています。ひとつひとつ異なる表情を持ち、同じ柄でもわずかに違う仕上がりが楽しめます。

”釉薬のムラや貫入(かんにゅう)”
ソンべ焼は手作業で釉薬を施すため、色の濃淡やムラが見られることが多く、ひとつとして同じものはありません。また、長年の使用や経年変化によって釉薬に細かなひび（貫入）が入り、より味わい深い表情を生み出します。

”重ね焼きの跡”
焼成時に器を重ねて焼くため、高台（底の部分）や縁に、小さな突起や釉薬の剥がれた跡が残ることがあります。これは当時の製法ならではの特徴であり、ひとつひとつ異なる個性を持つ証ともいえます。

”ベトナムならではの色合い”
ソンべ焼は、クリーム系の白地に青の絵付けが多く見られる一方で、黄色や緑、茶色などを用いたカラフルなデザインもあります。これは、中国の染付の影響を受けながらも、ベトナム独自のスタイルへと発展したことを示しています。

”フランス植民地時代の影響”
ベトナムがフランス統治下にあった時代、西洋のテーブルウェア文化の影響を受け、ソンべ焼にもフランスの陶器に見られるようなデザインやフォルムが取り入れられました。そのため、アジアとヨーロッパの美意識が交差した独特の雰囲気を持っています。

これらの特徴が組み合わさり、ソンべ焼は「素朴でありながら味わい深い器」として親しまれてきました。

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■ お手入れ/取り扱い注意事項
・ベトナムでは暮らしの中で器として使用されていますが、当ショップでは雑貨・装飾品として販売しております。
・傷や欠けがある場合がございます
・洗ってからご使用ください
・直射日光の当たらない風通りの良い場所でのご使用ください
・ワレの原因になるためぶつけたり、重いものを重ねるのはお避ください。
・詳細はトップページ〈日々のお手入れ方法〉をご一読下さい

■ 発送・注文に関する情報や注意事項
・ご注文から発送まで通常3〜5営業日を目安にしています
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